​住まいの防犯

​防犯意識を高めましょう

大久保 勝紀さん×チホケスタ

日本防犯学校栃木支部

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今日は防犯についてお話ししたいと思います。
防犯というとどういうことを思いますか?

チホケスタ

防犯……警察とかセコムとか?

大久保さん

警察を呼んだりセコムが作動するのは泥棒が入ってからですよね。

チホケスタ

もう入られた後、ですもんね。

という会話から始まった今回のリポートは、私たちの日々の暮らしの中で忘れがちな「防犯」についてです。お話しいただいたのは、「一般社団法人日本防犯学校栃木支部」の大久保さんです。

チホケスタ

防犯は「犯罪を防ぐこと」。
被害にあってからじゃ防犯とは言えません。

大久保さん

チホケスタ

確かに!

大久保さん

防犯には『予知防犯』と『後手防犯』があります。警察やセコムは後手防犯。犯罪にあう前に防ぐのが予知防犯。

チホケスタ

予知防犯と後手防犯!そんな言葉があるんですね。知らなかった。

大久保さん

日本は安全と言われることも多く、防犯意識が低い人が多い。今でも田舎の方では玄関の鍵閉めない人いますよね。防犯の話をしても、右から左。狙われてると思ってないから。

チホケスタ

うう……確かにそうかも。

大久保さん

でも社会や経済が変わって、年々犯罪は増えています。犯罪のやり方も変わってきている。

チホケスタ

私「……怖い!」

大久保さん

犯罪をする人は常にそのことを考えています。どんなに防犯していても100%安全とは言えません。絶対に入られないとは言えない。

チホケスタ

絶対はない……怖い!!

大久保さん

怖がらせるつもりはないんです!危ないんだよという認識を持ってもらいたいんです。

防犯の一番大事なところって何だと思いますか?

チホケスタ

……家に金目のものを置かない、とか…?

大久保さん

(笑)それは泥棒が「入ったら」のことですよね。

チホケスタ

家の周りに砂利を敷く、とか人感センサーつける、みたいなのも一番ではないか……。

大久保さん

砂利などは対策の一つ。一番があるんです。防犯の70%はこれです。

チホケスタ

70%!

大久保さん

防犯で一番大事なのは『狙われているかもしれないという意識』です。

チホケスタ

狙われているかもしれないという意識!

大久保さん

だれも自分が狙われているとは思ってません。犯罪にあってから狙われていたんだと気づく。

チホケスタ

車と一緒ですね。人が急に出てくるかもしれない、車が止まらないかもしれないと思いながら運転しましょうって教わりました。たぶん大丈夫だろうという、だろう運転は事故の元だと。

大久保さん

うちはなんにも取られるものなんてないから大丈夫だろう、私は襲われることはないだろう、は危険です。

チホケスタ

狙われているかもしれない、という意識だけでいいんですか?

大久保さん

意識を持っていると、出かける時は施錠しよう、など行動が変わりますよね。例えば、狙われている家のほとんどが無施錠です。施錠しただけで狙われる可能性は一つ減ります。

チホケスタ

意識から行動が変わる、というのはあります! なるほど!

大久保さん

マンションなどでも、階上だから大丈夫だろう、と思ってはいけません。入って来るかもしれないと思って、窓の鍵をちゃんとかける。誰でも簡単にできることですよね。

チホケスタ

はい! 意識していればできます。

大久保さん

セコムなどを頼んでも、それで大丈夫だろうと油断して施錠もしてなければ意味がありません。

チホケスタ

確かに……。

大久保さん

意識を変えていくだけで70%。でも毎日そんな意識は持てませんから、油断してしまう時もある。ですので意識を持ったうえで色々な対策をしていきましょう。

「狙われているかもしれないという意識」
を持ったうえでの対策とは、具体的にどんなこと?

大久保さん

まず、家を建てる前の対策から言うと

チホケスタ

家を建てる前?そこからあるんですか?

大久保さん

はい。下見のしやすい場所は注意が必要です。

チホケスタ

下見!そうか、ドロボーは事前の下見をするわけですね。

大久保さん

チホケスタ

大久保さん

チホケスタ

絶対安全なところはないと思ってください。その上で気を付けた方がいい場所はあります。小規模環境、中規模環境、大規模環境ってあって。

初めて聞きます!

小規模環境は家や家の周り。隣に大きな施設の駐車場があって人の出入りが激しかったりしたら、泥棒は下見しやすいでしょ?

確かに!ずっと車が停まってても怪しいとは思わなそう。

大久保さん

線路脇なら大きな音を立てても気づかれにくい、とかね。

チホケスタ

静かな地域より入られやすそう。あと悲鳴も聞こえなそう……。

大久保さん

中規模環境は小規模より少し広い範囲。パチンコ店とか遊技場が多いとか。人も集まりやすいです。

チホケスタ

なるほど……。大規模環境は?

大久保さん

その地域に大きな駅や高速インターがあるかどうか。人がたくさん出入りしますし、逃げやすいから足がつきにくい。犯罪者は捕まるのが一番の失敗だから。

チホケスタ

捕まらない、を考えたらそういう地域が狙われやすい、ってことですね。

大久保さん

その地域の警察のHPを見れば、犯罪発生件数が出てきます。どんな犯罪が一番多いか、ほかと比べてどうかなど確認してみるのもいいですね。

チホケスタ

参考になりそう!

大久保さん

でも、もうすでに住んでいたり、良い土地があってそこに住みたいってことはあります。なので、先ほど言った安全な場所はないと考えて 『かもしれない意識』を持って注意することが必要なんです。

チホケスタ

『かも知れない意識』覚えておきます!

大久保さん

もう1つ付け加えると、地域コミュニティも重要ですね。田舎では施錠しないって話をしたでしょ?それでも泥棒に入られない。それは人の目が行き届きてるから。知らない人がうろうろしてたらうわさになる中で犯罪は起こりにくい。人の目が抑止力になります。アパートが乱立していたり、都会でコミュニティがないところは犯罪しやすい。

チホケスタ

知らない人がいても当たり前だし気にならないですもんね。

大久保さん

田舎でも都会でも旧市街地でも新興住宅地でも、地域のコミュニティがしっかりしていて、近所とのコミュニケーションが取れていると犯罪のリスクは低くなります。

チホケスタ

これから家を建てるなら防犯も頭に入れて住むところを考えたいですね。

私のようにすでに家を建てている人でも

対策はありますか?

大久保さん

家の設計についての対策と、自分でできる対策があります。例えば家の設計についての話ですと、インターホンを玄関のドアの横にはつけない、とか。

チホケスタ

大久保さん

チホケスタ

え?どうしてですか?

玄関まで、家の目の前まで入っていいよと言っているようなもの。

敷地の中に入っていいよという意思表示になってしまいます。誰でもそこまで入っていいよ、と無意識に思ってしまっているのと一緒。

そんなつもりなくても、なんですね。

大久保さん

玄関ヨコまで来られてピンポン押されて、開けた瞬間に足挟まれたら閉められませんよね。宅配員などになりすまして、なんてこともありますから。

チホケスタ

それは嫌!

大久保さん

インターホンは玄関の横ではなく、なるべく玄関から離れた場所につけること。

チホケスタ

なるほど……。対策はほかにもありますか?

大久保さん

あります。例えば死角をつくらない。ベランダから入られたら、を考えて外から見えるベランダ。玄関は人通りの多い面に。洗濯物を外から見えない位置に干せる仕組み。今は24時間換気などあるので、死角になりそうなところの窓は開かない窓(FIX)にする。窓の鍵を2つ付ける。窓を入りにくい大きさ、高さにする等、リフォームでもできる対策はあるので、家を建てた後でもできますよ。このように対策はいくらでもあります。

チホケスタ

よかった!

大久保さん

あとは自分でできる対策。さっき言っていた砂利を敷く、や人感センサーつける、とかこちらも色々あります。赤外線や防犯カメラはつけ方や向きなど様々なので、できればプロに頼みましょう。それと防犯対策として「5つのポイント」というのがあるので覚えておくといいですよ。

チホケスタ

5つの・・・?

大久保さん

そうです。5つは、「目」「音」「光」「時間」「通報」。インターネットで検索しても出てきますのでご覧になってください。ただ、最初にお話ししたことを繰り返しすことになりますが、防犯対策はどんなに行っても100%ということはありません。  

チホケスタ

それが怖いです……。

大久保さん

犯罪者は行き当たりばったりには行動しません。ここの家、と狙いを定められたら終わり。私が防犯の資格を取る時、住宅地に行き「周りの家の中で泥棒するならどの家を狙う?」というフィールドワークがありました。最初は生徒みんなバラバラな家を選ぶのですが、防犯を知ると全員が「あの家!」となるんです。狙われるのには理由がある。ということは、逆に狙いを定められなければいいわけです。

チホケスタ

なるほど!

大久保さん

家を物色しているときに泥棒に「この家はないな」と思われるような家を作るのが大事です。それが対策です。対策はいくらでもあります。先ほどの窓の鍵を2つ付けるというのは、開けるのに時間がかかるので犯罪者から嫌がられるから。洗濯物を外から見えない位置に干すのは家族構成がわかりにくい、も犯罪者にとってはやりにくいですよね。

チホケスタ

犯罪者に嫌がられれば狙われにくい!

大久保さん

100%はありませんが、対策を取って少しでもリスクを減らしましょう。

『狙われているかもしれない』という意識を持つ。
大久保さんの話を聞くまで、当たり前のようで、でもしっかりと認識したことがなかったこと。
家の防犯以外にも「子供の防犯ブザーはランドセルにつけずに手に持つかポケットにいれる」、「家に帰ったら大きな声でただいまと言う」など色々な犯罪の防犯対策を教えてもらいました。
様々な犯罪の話から防犯を考え、ぐっと身が引き締まりました!

大久保さんのお話を聞いて
チホケスタの取材後記

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一般社団法人 日本防犯学校栃木支部
㈱建築工房 代表取締役 大久保勝紀

・セキュリティー・インストラクター
・一級建築士
・増改築相談員